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筑波大学 情報科学類 AC入試 合格体験記

投稿日:2021年12月15日 更新日:

この投稿は、地震情報アプリ界隈 Advent Calendar 2021 の15日目の記事です。
14 日目は、たいぷらいたー さんの P2P 地震情報 Windows 版を「半分くらいクロスプラットフォームで」リニューアルしました でした。

まえがき

はじめましての方もいらっしゃるかもしれません。kichi2004 と申します。

地震界隈の方へ(クリックで表示)

数年前に BSC24 等へ(文字通り)「お邪魔」しておりました。
その当時はご迷惑をおかけしました…
受験に関して当時を振り返る機会が多くあり,改めて反省している次第です。
そんなやつでも大学に合格できるんだよということで,よければ読んでいっていただけると嬉しいです。

現在,福岡市内の高校に通っています。
2022 年度「筑波大学 情報学群 情報科学類 (coins)」のアドミッションセンター入試(AC入試)を受験し,合格しました。
この記事では,AC 入試の合格体験記を書いていきたいと考えています。
「地震情報アプリ」関連の記述はあまり多くはありませんが,AC 入試を受けるにあたって大きな武器となったことは間違いなく,Advent Calendar の枠も空いていたため,せっかくならということで記事にさせていただきました。
「地震情報アプリ」に関する内容は「受験で提出した内容について」からなので,入試自体に興味がない方はそこまで飛ばしてください。

記事の最後のほうに,技術的な話を少し入れています。

大学や学類について

筑波大学とは?

筑波大学は,茨城県つくば市にある総合大学(国立大学)です。
各学類の研究等だけでなく,体育や芸術においても有名な大学になっており,レベルの高い教育を受けることができます(できることを期待して受験しました)。
筑波大学には以下の学群(学部に相当)・学類(学科に相当)が存在します。

  • 人文・文化学群(人文学類,比較文化学類,日本語・日本文化学類)
  • 社会・国際学群(社会学類,国際総合学類)
  • 人間学群(教育学類,心理学類,障害科学類)
  • 生命環境学群(生物学類,生物資源学類,地球学類)
  • 理工学類(数学類,物理学類,化学類,応用理工学類,工学システム学類,社会工学類,総合理工学位プログラム)
  • 情報学群情報科学類,情報メディア創成学類,知識情報・図書館学類)
  • 医学群(医学類,看護学類,医療科学類)
  • 体育専門学群
  • 芸術専門学群

情報科学類とは?

情報科学類は,情報科学を専門的に学ぶことのできる学類となっています。
情報学群の他の学類に比べ,より理系・数学系に寄った内容を学習することになります。

筑波大学Webサイトでは,情報科学類について以下のように説明しています。

情報に関わる先端の科学と技術の基礎から応用までを習得し,同時に豊かな想像力とチャレンジ精神,高い社会的倫理観を培う。
これらを基に,実世界の様々な課題の本質を理解し,その具体的な解決にリーダーシップを発揮して,秩序ある情報化社会の実現に貢献できる技術者・研究者を育成する。

アドミッションセンター入試とは?

アドミッションセンター入試(略称:AC 入試)とは,総合型選抜(旧称:AO 入試)のひとつで,筑波大学独自の入試です。
総合型選抜,学力だけで選抜するのではなく,アドミッションポリシーに合う学生を,学力以外の面からも総合的に判断し選抜する入試となっています。
AC 入試では,「AC 入試におけるアドミッションポリシー」を満たしている学生を選抜します。
情報科学類の AC 入試の流れは以下のようになります。

  1. 「志願理由書(800字以内)」「自己推薦書(枚数自由)」を提出し,これらの書類で第 1 次選抜を行う。
  2. 第 1 次選抜の合格者に対し,口述試験(面接)を行う。

面接に合格した受験者が,AC 入試の最終合格者となります。(大学入学共通テストの受験は必要ありません。)

受験を決めるまで・受験までの流れ

高校は通信制高校で,週 3 コース・週 5(特進)コース等が存在しており,4 月と 10 月に切り替えることができます。
入学当初は週 3 でしたが,高校 1 年生の 10 月からは,大学入試を見据えて特進コースに切り替えました。
高校 1 年の 6 月頃には,既に筑波大学を視野に入れていました。

高校 2 年の段階では,第 1 志望が東京工業大学(工学院)の総合型選抜で,第 2 志望が筑波大学(情報科学類)の AC 入試でした。
その後,高校 3 年の 4 月には,筑波大学 AC 入試を第一志望としていました。

AC 入試に提出する自己推薦書は,5 月には書き始めていました。(当時は落ちたあとにどうするか,東工大 AO に出すか?などを迷っていた)

8 月にはほぼ内容がまとまり,学校側からの添削も受け,9 月上旬に提出しました。

受験で提出した内容について

いままで「地震情報アプリ界隈」とはほとんど関係のないお話でしたが,ここから本題です。

自己推薦書では,大きく分けると「防災関係の開発」「高校生活に関連する開発」「競技プログラミング」の 3 つと,その他に行った活動について書きました。

防災関係の開発

AC 入試のアドミッションポリシーにて「主体的で継続的な取り組み(最近2年以上にわたるもの)から『問題解決能力』を評価する」とあり,4 年以上前から開発をしている「防災関係のアプリ」について書こうと考えました。自己推薦書で書いた内容について,少し触れたいと思います。

2017 年からの 4 年間にわたり,次のようなソフト等を開発しました。

  • All Information Viewer: 強震モニタ(画像・解析),地震情報,緊急地震情報,Hi-net 情報など,多種類の情報を表示するソフト → 開発・サポート終了
  • NDQinfo において,配信画面内に表示されている情報を自動更新・表示するツール
  • NDQinfo において,災害情報等を提供するための Discord BOT
  • EarthquakeMap: 地震情報と緊急地震情報の地図を表示

これらの開発にあたり,アプリ等のスクリーンショットに加え,開発に至った経緯,開発中に工夫したこと,開発によって得られた成果などを書きました。

↑「防災情報 BOT」についての記述

高校生活に関連する開発

以下のようなものを作りました。

  • Google カレンダーに登録した時間割を Slack に投稿する BOT
  • 時間割を Google スプレッドシートに記入して,Google カレンダーに登録するスクリプト
  • 学内サイトの API を利用して,より見やすいデザインで表示する Web サイト

競技プログラミング

2018 年から競技プログラミングをしています。3 年間で以下のような成果を残しました。

  • AtCoder 青色
  • 日本情報オリンピック:JOI 2018/2019, JOI 2019/2020 予選 B ランク
  • JOI 2020/2021 予選 A ランク,本選 B ランク
  • パソコン甲子園2020,2021 本選出場

その他の活動

Web 開発(CafeCoder など),インターンシップ(2019 年 5 月~)等について書きました。

面接について

詳しい内容について触れることはできませんが,自己推薦書に書いたことや今後の課題,大学で学びたいことなどについて話しました。緊張しすぎてまともに話ができなくなるようなことにはならないように,気をつけていました。待機部屋では筑波大学の赤本を広げて解いていました。

合格後の活動について

合格後,12 月に入ってから「EarthquakeMap」の大型バージョンアップ(ver 2.0)の開発に取り掛かっています。それについて少し書きたいと思います。
EarthquakeMap は,開発開始から 4 年近く経ち,設計等の見直しは行っているものの,パフォーマンスについての問題があり,その大幅な改善と,デザイン・表示の改善をしたいと思い,アップデートをすることにしました。
現在のバージョン 0.x は,解像度が 8192 x 6805 ある非常に大きな画像の地図に,震度アイコンを描画する実装となっています。この画像を一度 Bitmap に読み込んでから地図にしているため,特にメモリの使用量が多くなり,描画に 800 ms 程度かかっています。さらに,地図のスタイル等を変更することもできません。
新バージョンでは,気象庁の GIS ファイルから TopoJSON ファイルを生成して,その情報をもとに Graphics で描画しています。1 つ 1 つの地形が図形として描画されているため,地図の塗りつぶしを行ったり,境界線等のスタイルを変更することができます。
さらに,設計をより改善し,コードにおける責任の所在を明確にすることで,OSS としてのコントリビュートを行いやすくなったり,メンテナンス性が上がったりすることを期待しています。
まずは年度内に,既存の機能を実装して公開したいと考えています。これについては後日,Qiita 等で別に記事を書くかもしれません。
このほか,2.0 リリース時から利用できるかはわかりませんが,最近流行り (?) の DM-D.S.S から情報を取得したり,スタイルをユーザで変更したりといった機能も入れたいと思っています。

あとがき

入試で終わりではないので,大学で勉強を頑張り,地震情報アプリ作成を含め,界隈や社会に貢献したいと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。

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